映像授業へのシフトはすぐそこまで来ている(前編)

業界(W480)

間違いなく、学習塾は映像授業にシフトする。

なぜなら、先にお伝えしたように個別指導の成長はほぼ飽和に達し、集団指導の成長率は下がる一方である(個別の成長に限りか!?「上場企業編)。そこで、次に何が来るかが気になるところである。この辺のところをもう少し、掘り下げてみたい。その前に少し前置きを。

人に寿命があるように商品にもいつか終りがある。プロダクトライフサイクル(PLC)は、商品の市場導入から退出までを、生命の誕生から寿命を終えるまでになぞらえて説明したものである。商品は、導入期、成長期、成熟期、衰退期の段階をたどる。PLC

また、商品・事業の市場の魅力度とし自社の強さを2次元で分析したものが、プロダクト・ポートフォリオ・マトリックス(PPM)である。縦軸は市場の魅力度を表し、指標として市場の成長率(売上高等)を用いる。横軸は企業の強さを表し、指標として相対シェアを用いる。相対シェアとは、最大の競争相手のシェアを分母に企業のシェアを分子とした比率である。企業の個々の事業や商品は、その事業・商品の属する市場の成長率と相対シェアに応じて、マトリックスの4つのセルのどこかに位置づけられる。

4つのセルは、

  1. 問題児 : 市場成長率は高いので、シェア維持に資金が要する。
  2. 花形 : 高成長率の市場である。高いシェアを維持できれば金のなる木に繋がる。
  3. 金のなる木 : 収益を生み出す重要な事業・商品である。
  4. 負け犬 :  成長率も低く、シェアも低い。資金の投下を絞るか撤退する。

といわれ、戦略の方向と資源配分を示す。 bcgppm

前置きはここまでとし、早速、学習塾の様子を見てみよう。PLCの概念におき、学習塾業界の今をPPMに落とし込んだのが、下図である。

全入時代(厳密には違うが・・・)を迎えた今、予備校はもはや終焉状態であり、強いものしか生き残れない。集団指導も同じ路線に着々と向かっている。少し前まで活気づいていた個別指導も成長期を終えようとしている。次なる商品として中学受験が上がるが、専門性が強く、市場規模もさほど大きくないのでここでは取り上げない。今後の業界の未来を担う商品として、遠隔・IT系などの映像授業が浮上する。

思い出してほしい。集団指導系の塾は、年々市場成長率が下がり、苦しい戦いに陥っていることを。だからこそ、この先の成長要素を創出しなければならない。結果、集団塾のほとんどが、個別指導を導入したり、映像授業に手を出しているのである。

なぜ、映像授業かというと、 既存の様々な教材や名物授業をコンテンツとし、2次利用が容易くできるからである。まして、人材不足に陥っている個別指導塾にうってつけての商品である。また、PCさえあれば導入可能とあれば、初期投資も少なく済み、かなり敷居が低い。

これは以前では考えられなかったが、インフラの整備がこれを可能にした。ほんのわずか前まで、インターネットも携帯電話もなかった。だが今は、誰もがこれらの恩恵(迷惑?)を受け、暮らしている。まさに、通信革命が私たちの暮らしを変え、教育も変えようとしている。決して大げさなことでなく、国の教育方針もICT に舵を切り始めているし、先日行われた全国私塾界センター主催の「映像教材フェア」では、多くの塾関係者で賑わっていた。ここでも映像授業への注目の高さがうかがえる。

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次回後編では、映像授業がどのようなものなか、特に問題点にフォーカスをあて、引き続き分析を進めていく。

引用

INVENIO LEADERSHIP INSIGHT

marketing strategy(産能能率大学)

個別の成長に限りか!?「上場企業編」

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