2010年度学習塾市場動向

経済通産省の「特定サービス産業動態統計調査(*)」によると、2010年度1月の学習塾売上高は、前年同月比0.4%と3か月連続の増加。若干だが昨年に比べると業界に活気が戻ってきた様子。2005年度より市場が縮小傾向にある学習塾業界(図1)。

新年度募集が終わり一息ついたところだが、2010年度の学習塾業界は例年以上に多忙を極めそうだ。小学校がゆとり教育から完全決別、異業種の相次ぐ参入や個別指導型フランチャイズの急伸、映像教材・授業の進化、幼児・低学年市場の拡大、そして子ども手当、高校無償化…。これらを追い風として捉えれば、今年度の市場回復に期待が高まる。

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図1.2005-2010年学習塾売上高前年同月比

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ゆとり教育からの決別は、新学期に配布された教科書を見れば一目瞭然である。ゆとり教育で昭和50年代の改定以来、減り続けてきた授業時間は30年ぶりに増加。小学校の授業時数は6年間で現行より278時間増えて5645時間、中学校は3年間で105時間増え3045時間となる。小学生での英語も始まる。

『独立・新規事業・フランチャイズ人気業種ランキングTOP10(PDF)』によると、学習塾は第4位となかなかの人気ぶり。今年度のフランチャイズショーでも、一番出展が多かったのが学習塾だった。セルモなど新興個別指導FCの台頭が著しい。また、幼児教室、教材会社、IT関連企業から学習塾への進出が相次ぎそうだ。

人に寿命があるように商品やビジネスモデルにも寿命がある。これをプロダクトライフサイクル(PLC)といい、商品の市場参入から退出までを、生命の誕生から終焉までになぞらえて説明したものである。図2は学習塾のPLCであり、現在は成熟期もしくは衰退期に差し掛かっている。

ある程度市場が熟成すると、必ずと言ってどの業界でも異業種との化学反応が起きている。そしてその結果、新たな市場が形成される。自動車、航空、家電,飲食,デパート業界は、業界再編もしくは業界の壁を超えた市場を形成中だ。学習塾業界も例外でない。

どうやら2010年度の学習塾業界は、新たな市場形成元年になる勢いだ。

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図2.学習塾のプロダクトライフサイクル・イメージ

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(*)各種サービス産業のうち、行政、経済両面において統計ニーズの高い特定サービス産業の活動状況及び事業経営の現状を調査し、サービス産業の企画・経営及び行政施策の立案に必要な基礎データを得ることを目的としている。

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