学習塾の広告宣伝「マスからダイレクト・マーケティング」

プロ(W480)

学習塾の広告宣伝費は、依然として高い水準にあることは、前回「なぜ、こんなにかかる広告宣伝費」で話した。しかし、いかに素晴らしい商品(授業)を提供しても、その商品の存在や特長を顧客である生徒・保護者に知ってもらわないと、販売には結びつかない。ここにプロモーションの重要がある。プロモーションは、広告・販売促進・パブリシティ・人的販売の4つの活動に分類できるが、今回は、広告宣伝と口コミの活用にフォーカスを当ててみる。

広告宣伝は、資本力あれば数に言わせる戦い方ができるが、費用対効果の検証方法があまり確立されておらず、本当に効果があるかわからない点が問題である。特に折り込みチラシやTVCMの費用は少なくなく、広告宣伝費が学習塾の3大経費のひとつであることは、前回話した通りである。筆者は、今の学習塾の広告量が適正だと思っておらず、少しでも予算を商品力に回して欲しいと常々思っている。もちろんビジネスゆえに、集客することは必要だが、要はそのバランスだ。どうも多くの塾は、商品(授業)がおろそかになっている感が否めない。

商品価値を高め、広告宣伝の効果をもたらすものとして、ネットの活用が考えられる。特に、YouTubeに代表される動画共有サービスは、今やどの業界にも利用されている。実際にYouTubeには、多くの学習塾TVCMや授業風景、明光義塾のCMコンテストまでもアップされている。HPやblogとの連動をさせ、顧客に見せる仕掛けづくりを構築できれば、新たな広告手段として大きな可能性を秘めているだろう。

一方の口コミは、なんといっても無料であることが大きなメリットだろう。上手にインターネット上でも活用できれば、相乗効果も期待できる。反面、原則的に口コミ自体をコントロールできないゆえに、悪評がでたら即NGである。2chなどの掲示板での講師による塾の悪口、お母さんの塾に対する不満は、脅威である。簡単に見過ごすことはできない。この対策として、日頃から講師や保護者のロイヤリティをどう高めていくのか思案し、システムを構築するに他ならない。特に、講師による2chの醜態ぶりにはあきれるばかりだ。書く方も書く方だが、問題は営業に特化している教室運営にある。アルバイト講師の育成が、正社員と同様にいかないのは仕方ないが、ろくに育成もせず、授業は講師に任せぱなっし。こんな状況だから授業レベルは上がらず、商品価値は低い。だから営業に走るしかなくなってしまう。このへんのところに、多くの講師は憤りを感じているのではないだろうか。

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不特定多数の顧客を相手にするのではなく、ターゲットである顧客の層が決まっている学習塾のマーケティングは、マスからダイレクト・マーケティングに変わっていくだろう。マス・マーケティングとは、ターゲットをひとつのマスとみなし、少ない商品ラインを大量広告・大量物量で販売するアプローチする手法である。ダイレクト・マーケティングは、その逆でターゲットをひとりひとり見て、それぞれ個別のアプローチをする。ターゲットを明確にした商品開発とITの活用次第では、ダイレクト・マーケティングへの発展が十分考えられる。

例えばこうだ。地元中学の定期テスト対策講座があるとする。その授業のさわり部分を、YouTubeにアップする。そしてこの動画は、塾のHPのトップページや目立つ所にリンクさせ、塾生とその保護者の携帯にリンクをメールをする。同時にプロジェクターで塾の窓ガラスいっぱいに放映し、より対象者にメッセージが届くようにする。定期テスト以外にも様々な授業コンテンツの映像を送ったり、講師のメッセージや紹介クリップも効果的だろう。そのために講師育成は欠かせないが。

このように、広告宣伝をマスからダイレクト・マーケティング移行することにより、消費者に対してより有益な情報の提供をできるばかりか、広告宣伝費を大幅に削減できる可能性を秘めている。今後、異業種の成功例も取り入れながら、ネットを活用した学習塾の広告宣伝を思案・構築していきたい。

koukoku

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