2010個別指導市場ポジショニング

個別指導型の展開を、直営教室のみ展開する「直営展開型」、個別指導型専門塾で主にFC(フランチャイズ)展開している「FC展開型」、集団指導型塾が母体の企業で個別指導型も展開している「集団塾展開型」、家庭教師が母体の企業で個別指導型も展開している「家庭教師展開型」、低価格でFC開業を可能とする「低資金開業型」の5グループに分類し、ポジショニングを行った。

1.直営展開型

東京個別指導学院とリソー教育「TOMAS」教室数は昨年とほとんど変わらない。両企業とも大都市圏(リソー教育は首都圏のみ)でマーケティング展開しているが、既に首都圏の市場は飽和状態。今後、地方都市での展開が成長の鍵になってくるだろう。そのような中、7月下旬にリソー教育は、東海地区で進学実績トップクラスの名進研を業務提携すると発表。来期以降の同社の動向に注目が集まる。直営展開型では大きな動きは見られなかった。

2.FC展開型

個別指導の最大手のひとつである明光ネットワークジャパン「明光義塾」は、今年度も順調に全国各地で教室を増やしている。また、先日発表された同社と早稲田アカデミーとの業務提携は、刻々と飽和に達しそうな同社のFC教室展開に、明るい兆しにもたらす可能性がある。対照的に、ジーエデュケーション「ITTO個別指導学院・がんばる学園・TOPS」は、半数近い県で教室数を減らしている。拓人「スクールIE」、名学館は横ばいだった。

3.集団塾展開型

集団指導型塾を母体とする企業では、栄光ビザビ、市進個太郎、城南コベッツが伸びている。特に市進は昨年同時期の88教室から194教室へと、その伸びが凄まじい。早稲田アカデミーも明光ネットワークジャパンと提携して、新ブランド「早稲田アカデミー個別指導学館(仮称)」を来年度より展開する。集団指導はそもそも大きな箱(教室)を所有しており、その一部を使えば容易く個別指導教室が開校できることが、今回の教室増加の要因だと思われる。今夏のFC教室における生徒数が、昨年対比で2倍以上の伸びている企業もあるなど、母体である集団指導のマーケットが縮小する中、集団指導の個別進出の動きは、加速するものと思われる。

4.家庭教師型

家庭教師を母体とする企業では、この6月に一気に30教室以上開校したトライが急増中。同じく福岡発のスタンダード・カンパニーも伸びている。長野発のKATEKYOはほぼ横ばい。元々、個別指導と家庭教室の違いと言えば教える場が塾か自宅かであり、リソースである講師は同じであるためビジネス上、家庭教師と個別指導の親和性は高い。このことは、家庭教師から個別指導への参入障壁の低さを物語っている。集団指導塾展開型同様、今後ますますこの動きは加速するだろう。

5.低資金開業型

昨年度以降、景気の悪化により低資金開業志向が高まり、セルモ(エデュケーションネットワークス株式会社/大阪)やSSS進学教室(株式会社サンマエデュケーション/京都)にような低資金開業型の個別指導に注目が集まっている。それに合わせてセルモは、注目集まる映像教材を使用したことで人件費を抑えたビジネスモデルを作り上げ、今年度一気に教室数を伸ばした。

(2010-2011学習塾白書より一部抜粋・加筆修正)

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